ひらのーと

袖振り合うも多生の縁。大学職員・兼業大学院生の日記 since2005

関西大学FDフォーラム

こないだの土曜日、新幹線で飛ばして行ってきました。
101218流れる富士山

101218関西大学
関西大学千里山キャンパスで開催された
関西大学FDフォーラムです。
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話を聞いていて印象的だったこと、考えたことを書きます。

第一部は「これからの大学教育を考える」というテーマです。
パネラーは
同志社大学教授、高等教育・学生研究センター所長の山田礼子氏
法政大学教授 ボランティアセンター長の木原章氏
関西大学教授の芝井敬司氏
の3名、
司会が関西大学学生センター所長の笹倉淳史氏でした。
話題は概ね、「平成生まれの学生の実態」「彼らは大学に何を求めているか」「(大規模な)大学の問題点」などでした。
印象的だったところを挙げると、
①「平成生まれの学生」は生まれたときから豊かな環境で育ったため生活経験が浅い一方で、優しくて思いやりがある。
②大学に進学することが普通のことになり、学生は自分たちのことを平気で「生徒」と呼ぶ。また、大学に最も求めているのは学問ではなく「友人作り」。
③大規模大学には多様な人がいることが大きな財産であるが、放任と指導のバランスが難しい。

な感じです。

①は話が「昭和生まれの教職員」と「平成生まれの学生」という前提で話が進んでいての内容です。ついこないだまで学生で、平成生まれではないものの昭和末期生まれの私はきわめて中立的な立場で聞いていました。
思いやりの典型例はボランティア活動です。
確かになんらかのボランティア活動に取り組む学生はほんまに多い!私でさえ見ていて「よーやるなぁ」と感心させられる場面は多いです。
一般企業に入ればまず体験できないであろう競争とは縁遠い活動を学生時代に経験するのは有意義なことだと思います。豊かな環境で生きているからこそできることでもあります。
でも、単に学生時代の活動だけでなく、学生自身の幸せにつなげていくためにはボランティア活動から得た経験・知識を次の何かに落とし込むことが必要不可欠だと感じました。
わかりやすい例でいうとやっぱり就活です。一般企業に行くにしても非営利団体に行くにしても、「自分を語る」力は絶対必要です。そこには個性ももちろん必要です。
「個性」というと、競争とは無縁な印象さえありますが、「自分の個性をきっちり語って伝え、自分の夢に近づく」というある種競争です。
このへんのあと一歩のところに気付く機会をどう提供するか、ここが大学の腕の見せ所なんだと思います。

②「生徒」の問題はほんまに深刻だと思います。
「『生徒』は会社員」で「『学生』は個人事業主」というユニークな持論も一応あるのですが、これももひとつ伝わりません。口でごちゃごちゃ言うてわかってもらうのは限界かもしれません。
なら足で稼いでもらいましょう。
「本当に行きたい学部・大学を真剣に考えて探す」経験と、そして初年次教育(本音を言うと「初週次教育」を本気でやりたい)、これらが「大学1年生」か「高校4年生」かの分かれ道ですね。
大学全入と言われる時代だからこそ、考えなくてはならないポイントではないでしょうか。
そして、今や大学職員となった私にとって真正面から向き合える課題でもあります。

③これも②と若干つながるかもしれません。
大規模大学には大規模大学の、中小規模大学には中小規模大学の良さがあります。
もちろん、多様な出会いは大規模大学の強みですし、裏を返すと濃密な人とのつながりが中小規模大学の売りと言えるのではないでしょうか。
ちょっと抽象的になりますが、
大規模・中規模・小規模それぞれが自らのベストを目指し、切磋琢磨することがまず必要です。
そして受験生がそれらの特性と自らのやりたいこと、性格などを見極めたうえで進路選択をすることがもっと大切だと思います。
一応大規模と言われる大学に属する私がこんなことを言うのもなんですが、多くの受験生がとりあえず大規模大学を目指す今の受験環境をまず是正するのが第一歩かなと思います。
すでに実践していることですが、高校生の前で講演のようなことをする機会にはまず
「大学とは何ぞや」「大学の選び方」のメッセージを込めたうえで法政大学のお話をする。
今すぐにでもできることはこれだと思っています。
他大学に受験生を流すことになるかもしれませんが、法政大学が本当に選ばれる大学になるという作業も並行して行えていれば何ら問題のないことです。
それにもっと重要なのが、例えば中小規模の大学に行って最高に幸せになる素質を持った高校生が法政大学に入ってそこそこ幸せになる、あるいは不幸になる。そんな光景を見るのは私にとっても不幸なことです。

まぁこんなことを考えながら第一部を聞いていました。
第二部は「チェック!!関西大学でのピア・サポート活動」です。
関西大学でのピア・サポートのお話ですが、法政大学のピア・サポートもご一緒に協力しながらかつどうさせてもらっているので、本学の話もちょっと出てきました。そして、今年度でピア・サポート活動関連のGPが終了するのを受けて、今後どう展開していくかという話もありました。
多種多様な活動が展開されているので、詳細は割愛します。
一つ思ったことは、多くの学生が様々な活動を大学と一緒にしてくれる。
これは間違いなく大学にとってのメリットだと思います。
一方で現場の職員目線で考えたとき、活動して大学にメリットを与えてくれる学生たちにどのようなメリットを返せるか。
この形は当然十人十色だと思いますが、いずれにしても不可欠なのはやはり職員の努力、工夫。
これは難しいことを日々実感していますが、大学職員の、その中でも学生と直接関わるいわば「花形」部局に属する醍醐味かと思います。

一言で、まとめるとこれからも私の修業は続きます(笑)



今日は久々に大学職員らしい日記を書いた!と満足してみたり(^_^;)笑
年内の授業も今週が最終週!学生も教員も職員も!あと一息がんばっていきましょう。
そして、笑っていきましょう


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Comment

[136]

私立大学は今どこでもAO入試や推薦入試で半分くらい学生を無試験で入学させています。早稲田の政経でも半分はAO、推薦という名の無試験で入学しており、まともに入試を経て入学した子と圧倒的な学力の差があります。これが日本中の私立大学で行われ、若者の数は減っているのに、反対に大学生の数は、1985年は185万人。2010年には288万人と15年間で100万人も増殖しています。猫も杓子も大学進学。そんなに都会で大卒の仕事が正社員であるわけないのです。しかし彼らはプライドだけは高いのです。大学4年になってから就活をやりたいこと探しと勘違いし、大企業、有名企業、人気業界を70社も80社も受け、そして全滅し、社会のせいにします。人気企業では最近難しい筆記試験を選考過程に復活させています。バカ学生を筆記でばっさり落とすためです。客商売企業ほど、就活学生の逆恨みが怖いのです。学生さんは試験で落ちると逆恨み企業攻撃しにくいものなので、筆記試験は重宝しています。助かります。このようにAO入試で入学すると大学4年になってどうせ就活で困るのです。

[138] やまださん!

コメントありがとうございます。

AO入試など、一般試験以外の入試にご指摘いただいたような側面があるのは事実だと思います。
しかし、就活で多くの学生が苦しむのに関しては入試方式ではなく進学率の向上の方がより関連が強いのではないかと考えます。
大学に行ってもエリートでもなんでもないので当然のことです。
逆に言うと、多くの人が受ける高等教育の期間でどのような経験を積めるかが重要です。
つまり、大学時代の過ごし方次第で良くも悪くも人生を変えられるのです。
そのチャンスがより多くの人に与えられるという点はAO入試などの入試方式の最大の存在意義です(大学側の適切な(学生確保目的でない)運用が大前提ではありますが…)

もちろん、大学は本来は主体的な学習や研究の意欲・同期を持った人が集まるところですので、そこと現状の多くの学生のギャップを埋める努力は教員・職員をはじめとした大学の責任だと考えています。

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プロフィール

平野優貴

Author:平野優貴
1987年生まれ。2010年立命館大学政策科学部卒業、東京の私立大学に入職。2017年法政大学経営学研究科入学、兼業大学院生に。
大学在学中は学生FDスタッフとして教職学協働の活動に参加し「学生と生徒」の違いについて考えているうちに大学が職業になる。
入職後キャリアセンターへの異動をきっかけにキャリア形成や人的資源管理などといった分野への関心が強まり、経営学研究科への進学を決意。
プライベートでは横浜を愛し、趣味は野球観戦(イーグルスとベイスターズ)、旅(台湾好き)、献血、カメラ、マラソン、スタバ巡り、ペーパーレス化、等々。
(2017年8月20日更新)

※当ブログの内容は個人の見解・日常の記録です。あらゆる所属組織の見解とは一切関係ありません。
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