ひらのーと

袖振り合うも多生の縁。大学職員・兼業大学院生の日記 since2005

改めて考えてみたい「社会人」

ここのところ、大きな問題になっている内緒話をTwitterに書き込んでしまう大学生の話。
私も仕事柄、また大学生とあまり年が変わらずいわゆる「ゆとり1期生」であるということから看過できる問題ではないのですが、世間での捉えられ方を見ているとどうもおもしろおかしく興味本意で扱われていることが多いように感じられるので、真剣に考えて、「私見、個人の考え」を構築してみることにしました。

この問題の原因だと考えているのは大きく2つです。
1つ目は「ネットリテラシー教育の遅れ」。
大学生と同世代の自分が受けてきた初等中等教育を振り返って今思うと、決して十分とは言えないかなぁという内容でした。
「情報」の授業もやはり副科目扱いです。どうしてもいわゆる5教科に比べると意識が低いうえに、教える側も新しいことで不慣れではないかと思います。
もっとも5教科で扱うような内容でもないとは思います。むしろ家庭での教育の範疇にも入り得るものかと思います。しかし、我々世代のその頃の環境の面でもなかなか難しい点もあったと思います。
加えて世代的にも今の大学生ぐらいだとインターネットが普及し始めたのが小学生ぐらい。大人になって初めて出会った世代よりも抵抗がないのは当然のことです。それだけの世代間格差があると学校教育の場でも家庭教育の場でも(あるいは意図的教育でも無意図的教育でも)的確に必要な内容を伝えるのが難しいのは無理はありませんし、その一方でネットの世界のいわゆる「監視機能」は強力なわけですからこのような状況になるのは理にかなっていると考えます。

2つ目は「社会人」という表現です。
これに関してはTwitterに限ったことではなく、自分の学生時代から常々思っているのですが「社会人」という言葉にはどうも違和感があるのです。学生時代に「社会人になったら云々」と言われるのは不愉快でしたし、今でも「社会人になったんだから云々」と言われて良い気はしません。
仕事をしている人と学生を分ける概念があるならあるで良いとは思うのですが、それを「ビジネスパーソン」のような意味で「社会人」と表現するのはいかがなものかと。経済的な独立という意味であれば「ビジネスパーソン」的な意味でカバーできますし、学生でなくてもいろいろなライフスタイルがあるので学生か非学生かで二分できるものではありません。
「社会」の「人」と書いて社会人ですが、本当に社会と関わりの無い人が果たしてどれだけいるでしょうか。
かつての大学生が部屋にこもって学業に励んでいた時代からの表現かもしれませんが、今どきの大学生の学業が部屋だけで完結するものではありません。もちろんあらゆる「社会」との関わりを通してさまざまな意味での「学び」を重ねる学生が多数いるのが事実です。そのような学びの広がりも「生徒」と「学生」の違いの一つです。(念のため追記しておきますが、座学の必要性を否定しているわけではありません。むしろ学生が動くことで座学の意味を再認識する考えています。)
このように学生に対しての「社会人」という言葉が氾濫することで、「学生は社会人じゃないから何をしても社会は許してくれる」という雰囲気が生まれてしまいます。実際許されることも多々あるとは思いますが、許されないこともあります。
「社会人ではなく学生」という認識がそこの区別をできなくなるのではないかと、ゆとり1期生の私は感じています。
既存の「社会人」とは違う概念で「学生という社会人」という意気込みで生徒から学生に進化してくれる人が1人でも増えてくれることを一大学人として期待しています。

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プロフィール

平野優貴

Author:平野優貴
1987年生まれ。2010年立命館大学政策科学部卒業、東京の私立大学に入職。2017年法政大学経営学研究科入学、兼業大学院生に。
大学在学中は学生FDスタッフとして教職学協働の活動に参加し「学生と生徒」の違いについて考えているうちに大学が職業になる。
入職後キャリアセンターへの異動をきっかけにキャリア形成や人的資源管理などといった分野への関心が強まり、経営学研究科への進学を決意。
プライベートでは横浜を愛し、趣味は野球観戦(イーグルスとベイスターズ)、旅(台湾好き)、献血、カメラ、マラソン、スタバ巡り、ペーパーレス化、等々。
(2017年8月20日更新)

※当ブログの内容は個人の見解・日常の記録です。あらゆる所属組織の見解とは一切関係ありません。
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