ひらのーと

袖振り合うも多生の縁。大学職員・兼業大学院生の日記 since2005

道路速度規制見直しへ

4月2日の日経新聞夕刊より。

警視庁検討委員会が道路速度規制の見直しを提言したそうです。
日本では昨年の交通事故死者数は5155人で、1970年頃から比べると70%の大幅減です。しかし、幅の細い生活道路での事故は逆に増えており、「歩行中」「自転車乗車中」の死者が非常に多い点が問題となっています。

これを読み、ドイツを訪れたときに強い印象を受けた経験を思い出しました。
ドイツといえば、車社会でアウトバーン(高速道路)では本当に100km超の高速で車が走っているというイメージがあります。実際にカーブなど危険が伴う箇所以外は速度制限がなく160km程度で走る車も珍しくありません。80kmぐらいで走っていると歩いているかのように感じる感覚です。
しかし、高速で走る以外の特徴も実はあります。学校の近くなど子供が多いことが想定される生活道路ではまるで自転車のような速度で走ります
高速道路では非常に高速な分、事故が起これば被害が大きくなることが多いとのことですが高速道路と生活道路で速度にメリハリが付く運転が定着している点が非常に印象的でした。

これと日頃車を運転している中での感覚も踏まえて日本では生活道路での事故が増えているのがなぜか考えてみました。やはり、速度規制が原因だと思います。それも幹線道路での規制が厳しすぎることです。
5車線ぐらいで車道と歩道が明確に区別されている道路や高速道路入り口の専用道路など人が飛び出してくることがあり得ない道路でも40km規制なんてことは珍しくありません。渋滞中は別としても流れているときにこんな道でストレスなく40km走れるドライバーがどれだけいますか?自ずと60kmぐらいの流れになってくるでしょう。そうなると次から次へと法律違反者が発生し続けるわけで、全員を捕まえることが無理なので法律が軽視される場面が発生します。
取り締まるにしても、本来は危険運転をやめさせるのが目的であるはずがみんな違反しているところに急に警察が現われて一部を止めて罰金を取るようなやり方をするから、よっぽど悪質な速度超過以外は捕まったら運が悪いという風潮が出てしまっているのです。

こんな状況になったら道路交通法の威厳もくそもありません。警察がいることを見抜いて捕まらなければ良いのです。

その感覚のまま生活道路に入ったらどうなるでしょうか。20kmや30kmの制限を設けたところで机上の空論、標識が空しくも見えます。速度制限がなく法定速度60kmで走っても法的に問題が無い生活道路も珍しくありません。

速度規制は幹線道路中心、取り締まりも幹線道路で気まぐれに。
今問題視されている生活道路での事故増加は速度規制政策の欠陥によって生み出された問題の側面が強いと考えています。


日経新聞の記事によると、今まで道路単位で行っていた規制に「住居ゾーン」「スクールゾーン」などの面による規制を導入し、安全を確保できる専用道路やバイパスでは60kmを超える規制速度設定などが検討されているとありました。これも良いとは思います。
しかし、これだけではなく加えて以下の3点の導入を提案します。
①幹線道路の規制速度引き上げ。
②幹線道路では不公平な取り締まりを自粛し、警告と監視を行う。
③生活道路での速度規制の徹底と取り締まり実施。


①は道路交通法の威厳を保つことが目的です。明らかに現状に合っていない規制速度を徹底して違反が当然という状況より規制速度を高く設定し、「破ったら本当にやばい」規則という意識をドライバーに植え付けます。生活道路で低めの規制速度を設定する場合にもその実効性を保つことができます。
②も目的は①と大きくは変わりません。物陰に隠れながら不運な1台を捕まえているうちに100台が速度超過で通過していくぐらいなら、警察に小遣い稼ぎをあきらめてもらいましょう。堂々と見える位置から速度超過に対する警告を行えば、さすがのドライバーも速度を落とさざるを得ないでしょう。
この効果は実際に運転している人なら実感できるのではないでしょうか。
③幹線道路より交通量の少ない生活道路では逆に積極的に取り締まるのも良いと思います。

この3点は非効率な方法かもしれません。しかし、車両以外の通行がない幹線道路を70kmで走るのと、どこから人が出てくるかわからない生活道路を30kmで走ることのどちらが危険かを考えてほしいです。
いずれにせよ、前回の基準見直しから約20年も放置してきた問題なのですぐに改善することはないと思いますが一貫性を持って粘り強く公平な運用を期待します。



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プロフィール

平野優貴

Author:平野優貴
1987年生まれ。2010年立命館大学政策科学部卒業、東京の私立大学に入職。2017年法政大学経営学研究科入学、兼業大学院生に。
大学在学中は学生FDスタッフとして教職学協働の活動に参加し「学生と生徒」の違いについて考えているうちに大学が職業になる。
入職後キャリアセンターへの異動をきっかけにキャリア形成や人的資源管理などといった分野への関心が強まり、経営学研究科への進学を決意。
プライベートでは横浜を愛し、趣味は野球観戦(イーグルスとベイスターズ)、旅(台湾好き)、献血、カメラ、マラソン、スタバ巡り、ペーパーレス化、等々。
(2017年8月20日更新)

※当ブログの内容は個人の見解・日常の記録です。あらゆる所属組織の見解とは一切関係ありません。
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